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社員旅行に家族同伴はあり?経費やメリットについて解説

社員旅行の企画を進める人事・総務担当者や幹事が、議論になるのが「社員旅行に、家族同伴を認めるべきかどうか」という問題です。

子育て世代の社員からは「家族も一緒に行けたら嬉しい」という声が上がる一方で、「会社行事なのに気を遣う」といった懸念の声も聞こえてきます。

家族と一緒にリフレッシュできる魅力的な福利厚生になる可能性を秘めつつも、一歩間違えれば「コストの増大」「社員間交流の希薄化」「社内の不公平感」といった深刻な問題を引き起こしかねない、非常にデリケートなテーマです。

この記事では、社員旅行で家族同伴を認めるメリットとデメリット、実際の企業事例、経費処理の問題、そして企業が判断を下すための基準を明確にします。

さらに、多くの企業が陥りがちな「家族同伴にしたら、肝心の社員同士の交流が減ってしまった」という課題を解決し、家族満足と社員交流を両立させるための具体的な解決策まで、紹介します。

目次

家族同伴を認める4つのメリット

まず、企業があえてコストや手間をかけてでも「家族同伴」を認めることのメリットについて、経営的な視点から整理します。

家族同伴を認める4つのメリット

  • 社員のモチベーションとエンゲージメント向上
  • 家族による仕事への理解促進
  • 社員の参加率向上
  • 採用ブランディング効果

メリット1:社員のモチベーションとエンゲージメント向上

社員旅行に家族同伴を認める最大のメリットは、社員の満足度と会社への愛着(エンゲージメント)が向上することです。

「自分の家族まで大切にしてくれる会社だ」という認識は、金銭的な報酬とは異なる、非常に強力な動機付けとなります。家族との時間を何よりも大切にしたいと考える社員にとって、家族参加型の社員旅行は「この会社で長く働き続けたい」と感じる大きな理由の一つになり得ます。

メリット2:家族による仕事への理解促進

社員が日々の業務に全力で取り組むためには、家族の理解とサポートが不可欠です。

「いつも仕事を頑張っているお父さん・お母さんの会社は、こんなに素敵な場所を用意してくれた」「同僚はこんなに良い人たちなんだ」と配偶者や子どもが実感することは、非常に重要です。

家族が会社の雰囲気や同僚の人柄を直接知ることで、残業や突発的な業務に対する家族の理解が深まり、社員がより働きやすい家庭環境が築かれる効果も期待できます。

メリット3:社員の参加率向上

子育て世代の社員にとって、社員旅行は、参加のハードルが高いイベントです。

「子どもを預け先を探さなければならない」「パートナーにワンオペ育児を強いることになってしまう」といった理由で、参加を辞退する社員は少なくありません。

「家族同伴OK(あるいは推奨)」とすることで、これらの物理的・心理的ハードルは劇的に下がります。「家族サービスも兼ねて参加しよう」と考える社員が増え、結果として社員旅行全体の参加率が向上します。

メリット4:採用ブランディング効果

「ファミリーフレンドリーな企業文化」は、採用市場において強力な武器となります。

「家族同伴の社員旅行」という施策は、求職者に対し「社員とその家族を大切にする会社である」という明確なメッセージを発信します。

楽しそうな家族参加のイベントの様子を採用サイトやSNSで発信することは、福利厚生の手厚さを示す何よりの証拠となり、優秀な人材の獲得やリファラル採用(社員紹介)の促進にも繋がります

家族同伴を認める4つのデメリット(課題)

上記のような大きなメリットがある一方で、家族同伴には必ず直面するデメリット(課題)が存在します。これらの課題を直視せず安易に導入すると、期待とは真逆の結果を招くことになります。

家族同伴を認める4つのデメリット

  • コストの増大
  • 社員同士の交流が希薄化
  • 「不公平感」の発生
  • 経費処理の複雑化

デメリット1:コストの増大

分かりやすい問題が費用です。家族の人数分、宿泊費、交通費、食事代、アクティビティ費用が加算されます。

仮に社員100名の企業で、そのうち30名が家族(平均3名)を同伴した場合、参加者総数は「100名+(30名×2名)=160名」となり、単純計算で1.6倍のコスト増です。

予算が限られる中で、このコスト増は経営判断として非常に重いものになります。

デメリット2:社員同士の交流が希薄化

これが家族同伴型で多い失敗の理由です。

社員旅行の本来の目的が「社員同士のコミュニケーション促進」や「チームビルディング」であったはずなのに、家族同伴にした途端、「家族サービス」がメインになってしまうケースです。

親である社員は、子どもの食事の世話、迷子にならないかの見張り、アクティビティの付き添いなどに追われ、同僚とじっくり話す余裕がなくなります。夜の宴会も「子どもを寝かしつけるから」と中座が相次ぎ、結局、社員同士の深い交流が生まれないまま終わってしまいます。

「何のために高いコストをかけて集まったのか」という、本末転倒な事態に陥るリスクが高いです。

デメリット3:「不公平感」の発生

社員旅行は福利厚生の一環ですが、家族同伴にすると、差が生まれます。

  • 独身社員や家族が参加しない社員:既婚者の家族サービスのために、会社が費用を負担(あるいは配慮)しなければならないのか。会社行事なのに、同僚の子どもの世話まで気を遣わなければならない
  • 子どものいない既婚社員:子連れ社員への配慮が中心で、気を遣ってしまい、楽しめない

こうした「不公平感」は、社員間の見えない溝を生み出し、かえって社内の雰囲気を悪化させる可能性があります。

デメリット4:経費処理の複雑化

税務上、社員旅行の費用を「福利厚生費」として経費計上(損金算入)するには、一定の要件を満たす必要があります。しかし、家族の分まで含めると、この要件を満たすのが難しくなり、経費処理が非常に煩雑になります。

社員旅行の「家族分」は経費にできるのか

幹事や人事担当者を悩ませるのが、この税務問題です。結論から言えば、「社員旅行の費用(家族分)を、全額『福利厚生費』として経費計上するのは原則として難しい」です。

国税庁が「福利厚生費」として認める社員旅行には、以下の要件があります。

  1. 旅行期間: 4泊5日以内であること(海外の場合は、現地での滞在日数)
  2. 参加者割合: 全従業員(役員含む)の50%以上が参加すること
国税庁ホームページ参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2603.htm

この要件は、あくまで「従業員」を対象としています。従業員の「家族」は、この福利厚生の直接の対象とはみなされにくいため、家族の分の費用を会社が負担した場合、その費用は「当該従業員への給与(現物支給)」として扱われるのが原則です。

給与として扱われると、会社側は源泉徴収が必要になり、社員側は所得税の課税対象となります。非常に手続きが煩雑であり、社員の手取りが減る(あるいは税負担が増える)ことにもなりかねません。

現実的な「費用ルール」の落とし所

これらの税務リスクや前述の「不公平感」を回避するために、多くの企業が採用しているのが、以下のルール設定です。

  • ルールA:社員本人分は「会社負担」、家族分は「全額自己負担」
    • シンプルで、税務上も不公平感の面でもクリアな方法です。
  • ルールB:社員本人分は「会社負担」、家族分は「一部補助」
    • 例:「お子様料金のみ会社負担」「家族の食事代のみ会社負担」など。
    • この場合、補助した金額分は「給与課税」の対象となるリスクを認識し、税理士等と相談しながら運用する必要があります。
  • ルールC:全額会社負担
    • 家族の参加が業務上必須である(例:家族経営の会社で家族も業務に従事している)など、合理的な理由がない限り、税務リスクが高い選択肢です。

したがって、社員旅行で家族同伴を認める際の費用ルールは、「社員本人は会社負担、家族分は明確な実費を算出し、全額自己負担」を基本ルールとして設計するのが、トラブルが少なく現実的であると言えます。

社員旅行を経費計上する方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

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「家族同伴」の判断基準と実際の企業の傾向

では、あなたの会社は「家族同伴」を選択すべきなのでしょうか。
それは「社員旅行の目的」によって決まります。

目的の明確化

社員旅行を家族同伴にする目的が、チームビルディングの場合と、福利厚生やリフレッシュの場合で、「家族同伴」を選択すべきかを決めるのがよいです。

「チームビルディング」の場合

社員同士の濃密な交流が必須なため、原則「社員のみ(家族同伴なし)」が望ましいです。

もし子育て世代の参加率を上げるために家族同伴を認めるのであれば、後述する「デメリットの解決策」を講じることが条件となります。

「福利厚生・リフレッシュ」の場合

「家族同伴あり」にすることで、社員満足度(ES)と家族満足度(FS)の両方が大きく向上し、施策の効果が最大化されます。

企業事例の傾向

  • 大企業:福利厚生の手厚さを重視し、「家族同伴可」とするケースが多いです。ただし、公平性とコストの観点から「社員本人は会社負担、家族は実費自己負担」というルールが一般的です。
  • 中小・ベンチャー企業:これまでは「社員間交流」を重視し、「社員のみ」が主流でした。しかし近年は、人材の定着(リテンション)や採用ブランディングの一環として、戦略的に「ファミリーフレンドリー」な福利厚生を導入する企業が増えており、「家族同伴型」の社員旅行を導入する例も増えています。

団体旅行

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社員旅行に家族同伴を認める場合の3つのポイント

「チームビルディングもしたいが、子育て世代の参加率も上げたい」あるいは「福利厚生として家族同伴にしたいが、社員交流がゼロになるのは避けたい」という、難しい課題に直面しているなら、「家族満足」と「社員交流」を両立させる仕組みを、旅行プランに意図的に組み込みましょう。

社員旅行で両立が難しかったのは、「家族のケア」と「社員同士の交流」が、社員個人のリソース(時間・体力・注意)の上でバッティングしていたからです。

この問題を解消する、具体的な3つの解決策をご紹介します。

家族同伴を認める場合の3つのポイント

  • 子どものケアをプロに任せる
  • 社員だけの時間を意図的に設計する
  • 1人で参加した社員も満足できる体験を選ぶ

子どものケアをプロに任せる

親(社員)が家族サービスに追われる時間をなくすために、「子どもの世話」を外部に委託します。

具体的には、保育士や教育プログラムのプロが常駐し、子どもたちが夢中になる専用プログラムを提供してくれる施設を選ぶのです。

例えば、BUB RESORTのような体験型リゾートでは、「クルー」と呼ばれる専門スタッフが、チェックインからチェックアウトまで、子どもたちの最高の遊び相手となります。親が同伴しなくても、子どもたちだけで安全に楽しめるアクティビティが次々と提供されます。

これにより、親である社員は「子どもの世話」という役割から完全に解放され、安心して自分の時間を過ごすことが可能になります。

社員だけの時間を意図的に設計する

上記によって社員が「自由な時間」を手に入れたら、その時間を「社員交流」に充てます。

子どもたちがプロに任せられて熱中している間に、社員は社員だけの濃密な時間を過ごす。これが「家族満足」と「チームビルディング」を両立させる方法です。

1人で参加した社員も満足できる体験を選ぶ

1人で参加した社員も心から楽しめる体験価値を提供することが大切です。

子どもは子どもでプロと楽しみ、大人は大人で質の高い体験(ワークショップ、美食、アクティビティ)を楽しむ。全員が「お客様」として扱われ、傍観者にならない設計が重要です。

まとめ:社員旅行を家族同伴にするかは目的次第

社員旅行の「家族同伴」は、目的やルール設定が曖昧なまま進めると、「コスト増大」「社員交流の希薄化」「社内の不公平感」を招き、失敗になるケースがあります。

これまで企業は「社員のみ(交流重視)」か「家族同伴(福利厚生重視)」か、どちらかのメリットを選び、どちらかのデメリットを受け入れるという状況でした。

しかし、近年は「プロの手を借りて、家族満足と社員交流を両立させる」という選択肢が存在します。

幹事や人事担当者の皆様は、「何のために社員旅行をするのか」という目的を明確にし、その目的を達成するために、「子どものケア」と「大人の交流」を同時にプロデュースしてくれる体験型リゾートの活用を、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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